「リードギターの練習方法」
「ギター初心者向けギターソロ練習方法」
バンドにおいて、もっとも派手なパフォーマンスを見せる・魅せることの多いリードギター。
好きなバンドのギターソロ等に感化されてエレキギターを始めたというギター初心者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ギター初心者がリードギターを弾く上で重要な部分や、上手に弾きこなせるようになるためのテクニック練習方法、そして聴かせ方・コツについてまとめました。
リードギターの定義と必要性
定義:リズムギターとの違い
リードギターとサイドギター/リズムギター/バッキングって、何がどう違うの?
実際のところ、最近のJ-POPやJ-Rockにおいて「リードギター」「リズムギター」という分類が適切かどうかは微妙なところですが、リードギターの大まかな定義について簡単に説明します。
リードギターとは、ギターソロやその他の単音弾きを担うギターパートを指します。
つまり、「キュイーン♪」というエレキギターらしい音を奏でているギターのパートです。
これに対して、コードを弾いてバンド全体のコード感を支えているのが、「サイドギター」「リズムギター」「バッキング」等と呼ばれるギターパートです。
ドラムやベースがリズム隊と呼ばれることがありますが、「サイドギター(リズムギター)」がこれらリズム隊の音の上にコード感を載せ、最後にリードギターが華麗なフレーズを載せることで曲の特徴を出します。
リードギターの存在意義
リードギターの存在意義とは何でしょうか。
この章は少々難しい話になりますが、バンドでリードギターを弾きたいのであれば、少し気合いを入れ直してぜひ読み切ってほしい内容です。
さて、バンドとして「必要のないパート」というのは本来存在しないのですが、強いて言うならば(ココ大切)、リードギターは最も必要性の低いパートということができるでしょう。
なぜなら、楽器に関してはドラム・ベース・ギターから成る3ピースバンドもあるくらいなので、ピロピロと単音を弾くリードギターは居なくても音楽として成り立つからです。
人間の耳に聞こえる音の高さは20Hz~20,000Hzと言われており、ドラム・ベース・ギターの3種類の楽器たちは、これらの音域の中で上手に棲み分けができている組み合わせなのです。
そのため、基本的にロックバンドというと、
●ボーカル
●ギター
●ベース
●ドラム
のパートで構成されているかと思います。
実は、ギターと人間の声の音域は被っているのですが、だいたいこれで、人間の耳が音楽として心地よく感じるバランスが既に出来上がった状態です。
ここにもう1本ギターがやってきて、2本とも同じ音域の同じコードを鳴らしていたら意味がないのは、言わずもがなのことですね。
しかし。
ギターが鳴らすことのできる音域はかなり広く、同じコードを複数のポジションで押さえることができます。
たとえば、Dのメジャーコードは、「レ」「ファ#」「ラ」の3音で成り立っていれば、どの音域であってもDメジャーです。
Cメジャーなら、「ド」「ミ」「ソ」の組み合わせなら、どんな高さであってもCメジャーですね。
※この話を聞いてもピンとこない場合には、下記の記事で画像を用いて説明しているので、ぜひコードの仕組みについて読んで勉強してみてください。
1本のギターがロー・ポジションでコードを鳴らし、もう1本がハイ・ポジションで同じコードを鳴らすと、一部は被ってしまうものの、異なる音域を鳴らしていることになりますね。
これによって、より音楽的な響きの広がりを得ることができるのが、ツインギター(ギター2本)のメリットです。
ところが、音楽理論的に「関連コード」というコードの組み合わせが存在する以上、コード進行には「パターン」ができてしまうため、コード進行をなぞるだけではオリジナリティが不足し、他の曲と区別が付かなくなってしまうことも。
そして、音楽的な広がりを持たせつつ、その曲だけのオリジナルな雰囲気を演出する味付け的な位置づけにあるのが、「リードギターによる単音弾き」です。
これは、曲の第一の特徴であるメロディーに次ぐ、第二のメロディーとも言えるでしょう。
リードギターは、存在しなくても音楽的には成り立つものの、曲の特徴・オリジナリティを表現・演出するために一役買う、装飾的要素を持つ存在なのです。
[重要]リードギターを弾く準備
リードギター・ギターソロは難しい
まず、前提として「リードギターやギターソロは初心者にとって難しい」ということをお話ししておかなければなりません。
難しいというのは、リズムギターの練習と比較した場合の話です。
実は、リズムギターも奥が深いのですが、とりあえず初心者がチャレンジする場合にはリードギターの方が難しいといえます。
その最たる理由は、6本あるギター弦のうち1本を正確にピッキングしなければならないので、右手の精度が要求されるからです。
しかし、練習を通じてリードギターの「コツ」を掴むことで、徐々にかっこいいギターソロを弾くことができるようになってきます。
弾きやすいギターで練習
そもそも論ですが、テクニカルなフレーズの多いリードギターを練習するならば、必ず「弾きやすいギター」で練習しましょう。
たとえば、錆びている弦では指が上手くスライドしませんし、弦高(げんこう)が高すぎると無駄な力を必要とし、スムーズなフレージングは難しくなります。
あなたのギターを「弾きやすいギター」にするためのセッティングについては、下記の記事にて説明しています。
ギターを最も弾きやすいコンディションにしてから、リードギターの練習に取り組むことで、上達スピードは格段に上がります。
ギターのセッティングをより弾きやすい状態にすることはギター練習における基本であり、リードギターに限らずギターの上達には欠かすことのできない重大要素です。
ギターは左手の指を立てる
リードギターやギターソロに限らず、ギター練習全般において意識したいのが、「押弦する指を立てる」ということ。
憧れのギタリストがいるのであれば、その人が単音ギターソロを弾いている映像を観てみてください。
1本の弦しか押さえていない指は、指板に対してほぼ垂直の角度まで指を立てて押さえているはず。
同じ指で複数の弦を押さえる場合を除き、ベタっと指が寝ている状態でギターを弾くことはないと考えましょう。
この「指を立てる」というポイントは、リードギターで重要となる「左手によるミュート」にも関わってきます。
指が寝ている状態で弦を押さえた場合、その下にある弦も押弦してしまう形となり、結果として意図しない雑音が鳴ってしまうことに繋がります。
また、指を立てることによって少ない握力で楽に弦を押さえられるようになるため、押さえが足りず音が鳴らない・止まってしまうというケースを避けることができます。
指を立てると言われても…という方は、自分の左手首の位置を確認しましょう。
指を立てて弾くためには、今より少し手首を前(奥側)へと移動させ、押弦し直してみましょう。
少し楽に押さえられた気がしませんか?
ピックの種類・厚み
リードギターで単音フレーズを弾くときは、右手の動きがコードストロークに比べて小さく繊細な動きになります。
和音を弾く場合にも、リズムギターのようにガッツリ全ての弦を鳴らさずに、2~3本の弦で和音を鳴らすことが多いです。
その為、コードストロークをする場合に使うピックとは異なるタイプのピックを使うギタリストが多い傾向にあります。
4~6本の弦を一度に掻き鳴らすコードストロークはパワーが必要となるので、指との接触面積が大きく安定しやすいトライアングル型(おにぎり型)が好まれます。
一方で、繊細さを要求される単音弾きの場合には、サイズが小さく先端が鋭いティアドロップ型・ジャズ型が使用されるケースが多いです。
また、薄いピックの方が弦の抵抗が少なく早いフレーズを弾きやすいとする説もよく聞きますが、ピックの厚みは音質にも影響を与え、1mm程度は厚みがないと音のコシが弱くなってしまいがちです。
オススメのピックは、Jim DunlopのJazzⅢ。
プロのミュージシャンも使っている方が多いようで、とても人気のあるシリーズなので、一度試してみてはいかがでしょうか。
ギターソロ向きの機種?
リードギター・ギターソロに適したギターの機種はあるのかと問われれば、答えは微妙なところです。
この答えには感覚的な個人差があります。
そもそも、ギターソロ用のギターなんてものは存在しません。
ストラトタイプでもレスポールタイプでも、変形ギターでもフルアコでも、どんなギターであれギターソロは弾けます。
ただ、よく言われているのは、「速いフレーズはネックが薄く細いギターが弾きやすい」ということです。
あくまでも「速弾き」「超絶フレーズ」などと呼ばれる類の話ですし、世界トップレベルの速弾き系ギタリストが標準のストラトキャスターを使っていたりするので、これも一概には言えません。
ネックが激薄で、しかもリーズナブルなことで有名なのは
画像:イシバシ楽器HPより
⇒【
そしてもう一点が、24フレット以上あった方が、幅広い曲に対応できるということ。
コピーする曲のジャンルによって必要になる場合もありますが、24フレットギターは必要になってから買えば良いでしょう。
また、基本的にエレキギターは21フレットまではあるので、自分でアレンジできる方は21/22フレットのギターでも練習できますね。
つまり、どんなギターでもリードギター・ギターソロは弾ける。
強いていえば、ジャンルによってはネックが薄く24フレットまであるギターが弾きやすいとされる場合もあるよ、という具合です。
あなたが今持っているエレキギターも弾きやすいセッティングさえしてあげれば、十分にリードギターやギターソロを弾くことができます。
初心者向けリードギター練習方法
好きな曲に取り組む
リードギター・ギターソロを弾きたいならば、最初から好きな曲をコピーしてください。
よく、リードギター・単音弾きのための運指練習方法として「クロマチック練習」などが挙げられますが、初心者が基礎練習ばかりをやっていては、ギターを楽しいと思えなくなってしまうでしょう。
■クロマチック練習とは■
6弦から順に人差し指で1フレット、中指で2フレット、薬指で3フレット、小指で4フレットと単音弾きを繰り返す練習
趣味としてのギターの上達には、何より「モチベーション」が重要となります。
運指練習がつまらないからと言ってギター練習自体に挫折してしまっては元も子もありませんよね。
ある程度まで上達して、自分に足りないものを実感したときに、より細部までこだわってクロマチック等の基礎練習に取り組めば良いのではないでしょうか。
練習する曲は、本当に何でも良いのですが、ギター初心者のうちは
●(耳コピできないなら)楽譜がある曲
●フレーズが速すぎない曲
●「弾いてみた」動画がアップロードされている曲
など、好きな曲の中から弾きやすい・コピーしやすい曲を選ぶと良いでしょう。
Tab譜が存在しないようなマイナーなバンドが好きな方は、友だちにファンがいてTab譜のあるメジャーなバンドの曲などを練習し、その友人に聴かせることを目標としても良いかもしれませんね。
リードギター練習内容と流れ
リードギターの練習は、音の正確さとリズムキープの両立が課題となります。
雑にフレーズを弾くのはもちろん良くありませんが、丁寧に弾いてもスピードが追いつかずバンドに合わせられないというのも困りますよね。
つまり、リードギターを弾きこなすには、「正確さ」を身につける練習と「スピード」を身につける練習の両方が必要になるのです。
正確に音を鳴らす練習をするときには、ゆっくりと一音ずつ確認しながら、押弦する指とピッキングのタイミングが一致するよう意識して練習します。
このタイミングが一致しないと、音が切れてしまったり、鳴らないといった問題が起きるので、まずはスピードよりもある程度の正確さを習得しましょう。
そして、ゆっくりながら正しいフレーズの音をを正確に鳴らすことができるようになったならば、次に音源に合わせて正規のテンポで弾けるように練習します。
スピードは「慣れ」の要素も大きいため、多少バタバタとして正確さを失ってしまっても良いのでスピード重視でフレーズを追いかけてみましょう。
練習の流れとしては、
ゆっくり練習(コピー)
↓
スピード練習(慣れ)
↓
ゆっくり練習(確認)
↓
スピード練習(完成)
という形が理想的ですね。
正確なフレーズが弾けるようになったらスピードに慣れる練習をし、ある程度スピードに慣れてくる中で少し劣化した正確さをもう一度補うための練習も行いたいところです。
1曲1曲、こういった手順でコピーしながら練習を繰り返すことで、ギター技術が上達していきます。
リードギター・ソロ練習のコツ
ここまでお話ししたのは、リードギターやギターソロを練習する上で必要となる基本的な部分や、練習方法の軸です。
ここからは、リードギターやギターソロを弾きこなすために必要になる細かい部分、テクニックなどについてお話ししていきます。
ギターソロは「歌う」
この記事の前半部分で、「リードギターは第2のメロディである」とお話ししました。
単音弾きのギターフレーズの場合、メロディー要素が強いので、「歌う」ことが非常に重要になります。
ここで説明する「歌う」には2つの意味があります。
1つ目の「歌う」は、自分自身が歌うことであり、ギターで弾く前にギターフレーズを口ずさめるようにすること。
2つ目の「歌う」は、ギターを歌わせるという意味であり、あくまでも、自分が歌いたいフレーズをギターを通じて表現するというイメージのこと。
ところで、あなたは「ギターという楽器の特徴」を問われたら、何と答えますか?
ギターのもっとも大きな特徴のうちのひとつとして挙げられるのが、「スライド」「チョーキング」ができる点です。
これらのテクニックについてはそれぞれ後述します。
さて、他の楽器を考えてみましょう。
ピアノの場合は鍵盤楽器なので、音を揺らしたり、スライドさせたりすることはできません。
また、トロンボーンやヴァイオリンなどは音のスライドができますが、逆にフレットなどの音を区切る要素が楽器自体にはありません。
ギターは、音を区切るフレットがありながら、弾き方によっては滑らかな音の移動ができるという点が特徴的であるといえます。
このギターの特徴を最大限に活かして、まるで人間が歌っているかのような表現力を持たせることができるようになれば、「上手いギタリスト」といえるでしょう。
そのためには、まずは自分自身が奏でたいメロディ・ギターフレーズを正確に口ずさめるようになる必要があります。
口で上手く歌えないフレーズは、ギターで上手く弾けません。
そして、口で歌えるようになったならば、次はギターに歌わせるための練習をします。
ロック要素の強いリードギターやギターソロにおいては、ピアノのようなポロポロとなる美しさではなく、歌のようなウネリのある滑らかさを重視すべきです。
そのためには、スライドやチョーキング、ビブラートなどのテクニックを滑らかに使いこなすことが重要になります。
スライド/グリッサンドで滑らかに
楽譜に書いて無くてもスライドやグリッサンドをすべき部分というのはたくさんあります。
●スライド…最初の音と最後の音が決まっている同弦横移動
●グリッサンド…始まりの音、又は終わりの音が決まっていない状態での同弦横移動(カラオケの「しゃくり」「フォール」とほぼ同義)
楽譜には、どんなに音楽に疎い素人が聞いても分かるような絶対的なスライド・グリッサンドは書いてありますが、細かい部分ではいちいち表記していないことが多いです。
そのため、楽譜通りに弾いただけでは味気なく、無味乾燥としたフレーズになってしまいがちです。
楽譜通りに弾いて、音程は合っているのに本家の音源とどこか違うなぁ…なんて感じているのであれば、スライド/グリッサンドをはじめとするテクニックで、フレーズに表情を持たせると良いでしょう。
基本的には、フレーズの入りは「低→高(楽譜の音)」、フレーズの終わりは「高(楽譜の音)→低」のグリッサンドを入れるとギターらしい滑らかさが出てかっこよく聴こえます。
フレーズの中で音が途切れる部分では、「ピタッ」と止まっているのか、グリッサンドされているのか、本家の音源を参考にしながら表現力を養っていくと、どんなギターソロもかっこよく奏でられるようになります。
チョーキングのコツ
チョーキングは、弦を押し上げて音程を半音から全音上げるテクニック。
リードギターのフレーズであれば、1曲に少なくとも一度は使われているのでは?
これをマスターするのはそれほど難しくなく、4つのポイントを意識すればものにできるでしょう。
1.チョーキングの際は親指をネックの上から出す「ロック・スタイル(グリップ)」で弾く。
ギターのネックの持ち方は、下から手を添えるように運指する「クラシック・スタイル」と、ネックを握り込む「ロック・スタイル」があり、ロックにおいては両方を適宜使い分けます。
2.チョーキングをするときは、薬指でポジションを押さえ、中指も添えて弦を持ち上げると、より楽にチョーキングできる。
3.チョーキングで弦を押し上げる際は、指先だけでなく手首の回転も使う。
4.初心者はチョーキングが弱く、適正な音程に届いていない場合が多いため、バンド全体とのハーモニーを注意して聴きながら適正な音程まで上がるようチョーキングする。
上記4点を意識するだけで、かなり楽に、美しくチョーキングできるようになります。
ビブラートで美しいロングトーン
音が長く伸ばされるロングトーンがあるフレーズでは、ビブラートをかけましょう。
ロングトーンをそのまま弾くと、味気ない薄い印象を与えてしまいます。
ビブラートもまた、直接弦に触れるからこそできる、ギターらしい演奏技術。
原理はチョーキングと同じなので、やり方の説明は特にしませんが、肝心なのはビブラートをかける「タイミング」です。
ロングトーンが始まった!えい!
と、ビブラートをかけるのはまだ早い。
ビブラートは、ロングトーンの中間あたりからかけ始めると、とても美しく聴こえます。
右手によるミュート
リードギターを美しく弾くためには、フレットを押さえる左手だけでなく、右手にも意識を向けなければなりません。
鳴らしたい音以外の音が鳴ってしまっては、美しいフレーズにはならないので、他の弦の振動を防ぐ「ミュート」が重要になります。
弾きたい音だけを鳴らすために、他の弦に常に触れている必要があるのです。
右手のミュートは、掌の外側で低音弦をミュートします。
分かりやすく右手を開いてみると、下の画像のような感じでミュートしています。
慣れてしまえば、特に意識しなくてもミュートできるようになるので、ギター初心者のうちはリードギターを弾く際の右手によるミュートに注意を払うようにしましょう。
左手によるミュート
実は、単音弾きのギターソロ・フレーズでは、左手の空いている指でミュートを行います。
たとえば、薬指で2弦をビブラートすると、隣に位置する1弦や3弦などにも指が触れてしまいます。
その際、人差し指の指先で3弦、人差し指の第二関節付近で1弦をミュートします。
こうすることによって、自分の意図する音のみを綺麗に鳴らすことができます。
弾きたい音意外にも無駄な音が鳴ってしまっているという場合には、右手・左手のミュートの練習をすると格段に美しいギターソロへと変身するでしょう。
ギター初心者が慣れるべき練習
初心者のうちは、難しいことを避けたくなってしまいがち。
しかし、初心者のうちから細かい技術をコツコツと練習することによって、上達スピードが一気に上がります。
ギターは「慣れ」が大切なので、よりスムーズな演奏ができるよう、難しい項目にも練習を通して慣れていきましょう。
小指を使う
人間の身体の作りからすると、小指はもっとも言うことを聞いてくれない指。
そのため、ギター初心者がリードギターやギターソロを練習する際に、すべて小指を使わずに弾こうとしてしまいがちです。
しかし、やはりせっかく4本使えるのであれば、小指も使ったほうが効率的なのは言うまでもありません。
1弦、2弦などの高音弦におけるハイポジションは、指の角度的にストレッチが利きやすく、フレットの間隔も狭いので小指を使わずとも弾けますが、低音弦のハイポジションは、小指が使えないとなかなか弾きにくいものです。
ギターは、ほとんどのことが「慣れ」で解決します。
ギター初心者のうちから、小指を使うことを意識しましょう。
オルタネイト・ピッキング
リードギターを弾くのであれば、オルタネイト・ピッキングで練習しましょう。
オルタネイト・ピッキングとは、ダウン・ピッキングとアップ・ピッキングを交互に繰り返すピッキングのこと。
初心者のうちは、アップ・ピッキングが引っかかってしまいがちですよね。
綺麗に音が鳴りやすいダウン・ピッキングで弾きたくなってしまう気持ちは分かりますが、これもまた「慣れ」です。
練習の中で、引っかからないピックの角度を感覚的に身につけていきましょう。
アップで引っかかりやすい場合には、下記項目を意識するとオルタネイト・ピッキングで弾きやすくなります。
【オルタネイトピッキングのコツ】
●ピックを持つ指の力を抜く
●ピックの角度を弦に対してほぼ垂直に
●ピッキングは上下するのではなく、手首の回転に合わせて弧を描く
ピックを持つ手に力が入りすぎていると、ピックが弦に引っかかりやすくなります。
ピックが弦の抵抗によって「しなる」程度の力加減で良いです。
また、リードギターのピッキングは、腕を固定した状態で手首の回転と指先の屈伸運動でピックングします。
これによって、ピックの動きが上下運動ではなく弧を描くような軌道になり、ピックが引っかかりにくくなります。
リードギターの音作り
リードギターの音作りに正解はなく、個人の好みです。
しかし、最低限気をつけるべきポイントはあるので、紹介します。
ロックにおけるリードギターといえば、「キュイーン」というような歪んだ音がかっこいいというイメージですよね。
上手な人が弾くと、音がよく伸びて途切れないので綺麗に聞こえますが、初心者のうちはどうしても雑音や音の途切れが目立つものです。
ついつい、そのボロを隠すために歪みやリバーブ等のエフェクトを強めにかけたくなってしまうと思いますが、練習時は特に、エフェクトはほどほどに抑えた状態で練習しましょう。
エフェクトが強ければ強いほどに、ギターの音の輪郭がぼやけてしまい、バンドのサウンドに埋もれやすくなります。
最低限の歪みの中で、綺麗な音を鳴らせるよう練習するには、ときどきアンプに繋げない状態の「生音」での練習によって、自身の音を確認することをおすすめします。
生音で上手く弾けているフレーズは、歪みをかけるとより滑らかに聞こえるものです。
また、リードギターの音作りでは、反響しているかのような残響音を演出する「空間系エフェクト」と呼ばれるリバーブとディレイを、それぞれ少しずつかけるのが基本的であり王道です。
エフェクトをかけるとかっこよく聞こえるので、これらも強めにかけてしまいがち。
リバーブ・ディレイもほどよくかけて、バンドサウンドに埋もれない、かっこいい音作りを目指しましょう。
リードギターの音作りは、歪み・空間系エフェクトを強くかけすぎない
初心者もリードギター練習すべし
ギター初心者であっても、リードギターは練習すれば徐々に弾けるようになるので、難しくても少しずつコツコツと練習していきましょう。
最初は誰もが初心者です。
上達のスピードには個人差があるかもしれませんが、基本的には今回紹介した各ポイントを押さえていけば、ある程度滑らかに、美しいギターソロを弾くことができるようになります。
今回は単音弾きに関してのお話でしたが、過去にその他のギター記事も執筆していますので、あわせてご覧頂き、ギターの上達に役立ててくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございます。